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魚沼神社鰐口(うおぬまじんじゃわにぐち)
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更新日:2025年4月1日更新
鰐口とは、寺や神社の軒先に吊るされ、参拝者が打ち鳴らし来意を告げるための道具です。
正面外区に刻まれた銘文(めいぶん)によると、永享9(1437)年に吉谷村の西片弥三郎光行(にしかたやさぶろうみつゆき)が、上弥彦大明神と呼ばれていた現在の魚沼神社に奉納したということが分かります。奉納者の西片弥三郎光行については、この地方の豪族または小千谷西方の地頭となった武士であったといわれています。
この鰐口は鋳銅製(ちゅうどうせい)で、総径48.3センチメートル、鼓面径42.8センチメートルです。中心部の撞座(つきざ)中央には7個の蓮(はす)の実、その外には細かい放射線で花の蕊(しべ)、さらに波型に略された蓮の花弁が刻まれています。
【正面外区刻銘】
南無弥彦大明神 奉懸鰐口越後国魚沼郡吉谷村 永享九年十一月十五日大願主西片弥三郎平光行 敬白
文化財指定日 1982年3月26日